今回は「副菜」の部分に触れていきます。「バランスの良い食事」最終章です。

●「副菜」は一番不足していると思われる部分だと思います。三大栄養素を上手く体で消化吸収するには「副菜」に含まれるビタミン、ミネラルが無くてはできません。食物繊維も便を作る際に必ず必要です。

厚生労働省は野菜類を1日350g食べましょうと上げていますが皆さん食べられていますでしょうか?野菜とれていますか?と聞くと返ってくる答えとして、芋類や根菜類は多く摂れている印象がありますが、それだけで350gだと問題になる部分もあります。芋類や根菜類も栄養価は高いので積極的に食べてほしい食材ではありますが気をつけなければいけないのは炭水化物が多く含まれることが多いことです。「主食」の部分で説明しましたが、炭水化物を摂りすぎると脂肪になります。ですので、「主食」との量のバランスを考慮して食べないといけません。日本人の場合、根菜類の材料が多い煮物をよく食べます。煮物は調味料でも砂糖やみりんを使うので炭水化物の量がさらに多くなります。芋類や根菜類の煮物を食べる場合や他の料理でも、いも類、根菜類が多い場合は「主食」を少なくして食べると良いです。

それと「副菜」に属する種実類にも注意が必要です。種実類にはビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に入っていますが、脂質が主成分になるので食べ過ぎると脂質過多になってしまいます。ですので、他で脂質が摂れている場合は無理に食べなくて良いかと思います。食べるタイミングとしてよく使われる場面は、小腹が空いた時の間食やおつまみとして食べることが多いです。お菓子感覚でいくらでも食べれてしまうのですが、脂質は三大栄養素の中でも1g当たりに含まれるエネルギーが9㎉と高く(炭水化物(糖質)とタンパク質は1g当たり4㎉)すぐに高カロリーになってしまうので、食べる量は決めておいた方が良いです。間食以外での3食で脂質がしっかり摂れている場合、間食で種実類は選ばない方が良いです。オススメの種実類はオメガ3の含有量が多いクルミです。脂質の1食当たりの摂取量は10~20gを目安に女性なら10g寄りに、男性なら20g寄りに摂ると良いかと思います。

脂質10g100㎉前後に当たる量の目安と豊富に入っている栄養素
くるみ4~5粒(16g)・・・オメガ3(αリノレン酸)
アーモンド18粒(18g)・・・ビタミンE、B2、マグネシウム
カシューナッツ12粒(20g)・・・マグネシウム、銅、他のナッツに比べると炭水化物が多め
マカダミアナッツ7粒(14g)・・・オメガ9(オレイン酸)
ひまわりの種18g(種が小さいためグラムで表記、粒数不明)・・・ビタミンE、BI、B6、マグネシウム、銅
かぼちゃの種20g(種が小さいためグラムで表記、粒数不明)・・・マグネシウム、銅
※()内のグラムは種実類その物の重さです

葉物野菜では特にキャベツは食べている人が多い印象です。キャベツも栄養はありますが、それだけでは栄養としては不足するので淡色野菜だけではなく色の濃い緑黄色野菜を一緒に取ることで栄養バランスが整えられます。葉物野菜には特にビタミン、食物繊維が豊富です。
淡色野菜・・・キャベツ、白菜、レタス、もやし、きゅうりなど
緑黄色野菜・・・ほうれん草、小松菜、ブロッコリー、ピーマンなど
きのこ類にはいも類、根菜類、葉物野菜には含まれないビタミンDが豊富なので野菜と合わせて食べるとビタミン類のバランスが整えられます。ビタミンDはカルシウムの吸収を助けてくれます。最近では免疫力を上げるということが言われていますが、まだはっきりとその効果があるかは実証できていないそうです。
海藻類はミネラルが豊富に含まれています。食物繊維も豊富にとれるのですが、食物繊維には2種類あります。水溶性と不溶性です。不溶性の方は野菜に多く含まれていて比較的摂りやすいです。水溶性は含まているものが少ないのですが海藻類には多く含まれますので、毎食入れられると理想的です。

ここまで「主食」「主菜」「副菜」をご紹介してきました。まずはこの3つの分類をしっかり摂る所が基本になります。プラス乳製品、果物を入れられると更に栄養価が高くなって良いかと思います。

特に不足しがちな「副菜」ですが、「副菜」の区分される食材(野菜、いも類、大豆以外の豆類、キノコ類、海藻類、種実類)は毎食網羅できることが理想的です。食材は色で栄養素が違うので、「副菜」に区分される食材が網羅されると彩りがよくなりかなり栄養価の高い食事になります。

それを摂りやすい食事は今回トップ画像に使ったような定食が一番良いかなと思います。画像の物だと野菜などが足りていないので、白米を玄米に変えて味噌汁にキノコ類や人参、大根などの根菜類をふんだんに入れて、付け合わせでほうれん草のお浸し、水菜とナスのサラダ、トマトスライスなんかを追加するとかなり栄養バランスが良くなるかと思います。

摂取量という話になると今回は食事でメインとなる「主食」「主菜」「種実類」は参考までに書いた数値もありますが、ダイエットなのか、健康的な食生活をしたいのかなどの目的、体重や性別でも異なってきます。今回書いた摂取量の目安は健康的な食生活目線でおおよその量を書いています。

sinの食事アドバイスでは一人ひとりの目的や生活環境(自炊、スーパーやコンビニ食など)に合った食事法をご提案しています。今の食生活に不安がある方は是非お問い合わせください。親切丁寧にご対応させて頂きます。

今は新型コロナウイルスから身を守るために為に、睡眠、運動、食事をしっかりしましょうということが特に言われていますが、今に限らず生涯を通じて、どんな病気にも罹らず健康的で、美しい身体であり続ける為には日頃から当たり前のようにこの3つを心掛けていきたいですね。

今一度、食生活を見直してみませんか?

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