今回は「主菜」の部分に触れていきます。

●「主菜」は最低1種類は摂りたいです。タンパク質、脂質は髪の毛、爪、肌、更にはホルモンの元となる材料です。不足すると髪の毛がパサついたり肌のハリやツヤがなくなったりします。ホルモンの生成に関与している以上、免疫力にも大きく関与します。

〇肉で摂る場合、種類は何でも良いですが、個人的には調理が比較的楽でコスパも中間ぐらいでビタミンB群の豊富な豚肉がお勧めです。量は1食当たり100~150gを目安にしますが、気をつけなければいけなのは脂身です。脂身は脂質の塊なので、摂りすぎると脂質過多になります。部位として脂身の少ないものを選ぶと良いです。
鶏肉・・・ササミ、むね、もも、砂肝、軟骨、レバー
豚・・・ヒレ、もも、ロース、レバー
牛・・・赤身、ヒレ、もも、レバー、ハツ
この辺りは脂質が比較的少なめになります。鶏肉の皮は取ってしまった方が良いです。ミンチ肉は赤身ではない限り選ばない方が無難です。食べても少量に抑えると良いです。豚、牛のバラ肉はコスパが良く調理もしやすいですが脂身が半分ぐらいなのでオススメできません。コマ切れを使う時は脂身が少な目のもを選ぶと良いです。美味しくて使いやすいベーコンやソーセージはほとんどが脂なので使う場合は量に注意が必要です。

〇魚介類、は良質な脂質のものが多いのでバランスを重視する場合使いやすいです。特に青魚はオメガ3という質の良い脂質が含まれていますので3食中最低1食は毎日食べられると良いかと思います。ただ、さばには種類があり、「真さば」「ゴマさば」「大西洋さば(ノルウェーさば」があるのですが、「大西洋さば」は脂質の量が多く摂れてしまうので1尾は食べない方が良いです。コンビニで売られているパックに入ったものはそれが多いです。缶詰やスーパーで生の物を買う際には成分表や種類を見て買うと良いかと思います。さんまも種類はありますが、日本ではほとんど同じ種類しか見ないので種類に気を使う必要は無いですが、基本的に脂質の多いものなので1尾食べるのは多いと思います。さばにしろさんまにしろ成分表の載っているものは数字を見てタンパク質よりも脂質の多いものは警戒が必要です。

他にも缶詰で油漬けされているもの、トロ(脂身のことを指す)と名前のついたもの、あんこうの肝、しめさば、うなぎ、太刀魚、はまち、ぶり、この辺りは脂質が高めの魚です。基本的に魚は栄養価は高いので積極的に食べたいので、脂質の多いものは量を抑えめ(1食当たり50~75g程度)にすると良いです。ただ量を抑えればタンパク質の摂取量も減るので、他の食材から補う必要があります。

魚でオススメなのは最もポピュラーで食卓でよく見る鮭です。タンパク質も脂質もバランスよく、あの薄ピンクな色素は抗酸化作用の強いアスタキサンチンが含まれているため免疫力向上やアンチエイジングにはもってこいの食材です。他にも、ほっけ、ししゃも、たら、金目鯛、さわら、かじき、煮干しなどタンパク質、脂質が程よく含まれていて手に入りやすい魚は沢山あります。

貝類や、タコ、イカ、この辺りは低脂質、高たんぱくなので単品で食べる場合1食当たり100~150gぐらいを目安にすると良いです。

〇卵は完全栄養食と言われる程、栄養価が高い食品でビタミンが豊富に入っていてアミノ酸のバランスが良くタンパク質も程よく摂れます。コレステロールをよく気にされますが1日1~2個でしたら問題ないかと思います。コレステロール値が高めの人は1個に抑えたほうが良いですね。食用油で調理することが多く脂質も含まれていますので、他の食品で脂質を多く摂る場合、卵を入れて脂質が多くなってしまわないように注意が必要です。タンパク質も脂質もそうですが、卵1個では必要量には達しないので、メインの魚介類や肉があってプラス卵料理などで食べられると良いかと思います。

〇大豆製品は「主菜」の中でも唯一、炭水化物が含まれていて、食物繊維も摂れる食品です。代表的なのは豆腐、納豆ですね、後は、豆乳、きなこ、がんもどき、油揚げ、味噌などです。

単品でも3大栄養素がバランスよく摂れるので、1食の中に入れると栄養価が高くなります。特に栄養素で注目したいのは不足しがちな食物繊維、マグネシウムが豊富にとれるのが特徴です。食物繊維は腸内環境を安定させる役割、マグネシウムは沢山の働きを持ちますが、代表的なのは3大栄養素全ての代謝に関わりがあり、カルシウムとのバランス調整をする役割があります。

そして忘れてはいけないのはイソフラボンですね、聞いたことがないという人はあまりいないかと思います。イソフラボンは抗酸化作用のあるポリフェノールの一種です。女性ホルモンのエストロゲンに似た働きを持っていて、髪の毛のツヤやハリを保つ、美肌効果、ホルモンバラスの調整による生理痛の緩和、悪玉コレステロールの抑制、骨を頑丈にする、など沢山の良い働きをしてくれます。特に女性には嬉しい働きですね。欠かして良い栄養素は無いですが、特に不足しがちな栄養素が含まれるためやはり1食の中には入れたい所です。

大豆は加工方法で栄養価の含有量の違いが結構あったりしますが、蒸し大豆が比較的栄養価が高いです。木綿と絹ごし豆腐では、木綿の方が三大栄養素、ビタミン、ミネラル共に木綿の方が高めです。納豆は特に脂質代謝に深く関わるビタミンB2とカルシウムの吸収を助けるビタミンKが豊富です。それを考えると、毎食同じ大豆製品を入れるより毎食違うものを入れたほうが一日でいろんな栄養素が摂れそうですね。

大豆製品も卵と同じで、1食分のタンパク質や脂質を補うことは納豆1パックや豆腐150g(スーパーやコンビニで売っている3つパックの1つ分の量)では難しいので魚介類や肉の付け合わせとして食べると良いです。

「主菜」はここまでになります。次回は「副菜」「まとめ」を書いていきます。

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